2014.12.11「調停」に関する懸賞論文発表会

2014年12月11日、「調停に関する懸賞論文」発表会を、モンゴル日本法律家調停人協会とJICA調停制度強化プロジェクト(フェーズ2)の共催で開催しました。

 

学生・一般の部には、大学生、ソーシャルワーカー、地方議会議長など多様な年齢・職業の人から応募があり、応募者数は19人でした。法律専門家の部には、裁判官、調停人、大学教員などやはり多様な人から応募があり、応募者数は12人でした。


(学生・一般の部)
1席(賞金50万MNT)
名前:B.Khongorzul(名古屋大学大学院法学研究科)
題名:「モンゴルの裁判所の民事調停における課題」

2席(賞金20万MNT)
名前:B.Lkhamsuren(モンゴル国立大学法学部、名古屋大学日本法教育研究センター)
題名:「モンゴルの家事紛争を調停で処理する法的環境とその問題」

(法律専門家の部)
1席(研究を進めるためJICA2014年度本邦研修に推薦)
名前:J.Sodnomdarjaa(モンゴル国立石油・ガス連合)
題名:法の支配と調停「効率的な調停制度を整備する時の法治国家の役割」

2席(賞金30万MNT)
名前:R.Ochirbal(オトゴンテンゲル大学法学部ビジネス法学科教授)
題名:法の支配と調停「調停モデル、その理論的基礎問題」


当会では,これら優秀作品を含めた論文集を発行しています。

懸賞論文募集要項(要旨)


「調停」に関する懸賞論文募集

JICA調停制度強化プロジェクト、モンゴル日本法律家調停人協会では、調停に関する懸賞論文を募集します。

 

1. 目標

 20142月から全国の裁判所で調停が実施されている。しかし、未だ調停に関するモンゴルでの本格的な研究は少ない。そこで、調停に関する議論・研究を深め、今後のモンゴルでの調停制度の発展に寄与することを目標とする。

 

2. 主催者

① JICA(日本国国際協力機構)調停制度強化プロジェクト

 ② モンゴル日本法律家調停人協会

 

3. 論文のテーマと賞品

懸賞論文は、①法律専門家・研究者の部と学生・一般の部に分けて募集します。それぞれの応募方法等は次のとおりです。

 

3.1 法律専門家の部門

(応募資格)

現在、法曹協会に所属し、かつ、法律専門家または研究者(裁判官、検察官。弁護士、行政官庁の職員、大学の研究者など)として活動している者。

 

(論文テーマ)

次の2つのテーマのうち1つを選ぶ。

①「法の支配と調停」

出題の意図:理論的な論文を期待する。紛争は正義にかない、迅速な処理がなされるべきであるが、現行の裁判制度では人的・物的資源が限られているため、すべてを裁判所で処理することはできない。その結果、裁判外の紛争処理(調停)が重要になっている。しかし、その反面、調停は、裁判外の手続であるため、法の支配が及ぶのか、法の支配によるコントロールの範囲が問題となる。(出題:京都大学法科大学院教授 山田文)

②「家事調停の現状と将来」

出題の意図:現状の家事事件の調停事件数は、調停前置ということもあり、多数に上っている。しかし、民事調停と比較してその成立率は低い。家事調停について民事調停との相違を分析批判し、あるべき制度について、立法論も含めて論じてほしい。(出題:京都大学法科大学院教授 山田文)

 

(賞品)

 1席 JICA賞(日本研修の研修員としてプロジェクトから推薦する):1

20141月中旬から予定されている、JICA調停制度強化プロジェクトの日本における研修(2週間程度を予定)の研修員としてJICA本部に推薦し、研究をさらに進める機会を提供します。

 

* 研修にかかる研修費・交通費・宿泊費等はJICAが負担します。

* 研修参加の最終決定はJICA本部(東京)が行いますので、健康状態、ビザ取得の関係、推薦者の経歴その他諸般の事情により参加が認められないことがあります。その場合には、代替の賞品の提供はしませんので予めご了承ください。

* 日本研修に推薦された者は、その権利をいかなる場合にも他人に譲渡できません。

* 日本研修に推薦された者が研修の全期間に参加できない場合には、いかなる事情によるものであってもその権利を放棄したものとみなします。

* 優勝者が研修に参加できない場合には、2位以下の者を繰り上げて推薦することがあります。

* 研修参加後に研修に関するレポートを書いていただく予定です。

 

 2席 モンゴル日本法律家調停人協会賞(賞金300,000 MNT):1

 

3.2 学生・一般の部門

(応募資格)

 法学を学ぶ大学生、大学院生、その他法律専門家でない一般の人で調停に関心のある者。

 

(論文テーマ)

「調停について」(論題自由)

出題の意図:調停に関する内容であれば何でもよい。幅広く自由なテーマで募集する。具体的なテーマとしては、たとえば、モンゴルにおける今後の調停の発展、行政機関の調停の提言、民間の調停分野についての調査研究など、いろいろと考えられるだろう。自由な意見や提言をしてほしい。(出題:JICA専門家 岡英男)

 

(賞品)

 1席 モンゴル日本法律家調停人協会賞(賞金500,000 MNT):1

 

 2席 モンゴル日本法律家調停人協会賞(賞金200,000 MNT):1

 

4. 論文の提出(両部門共通)

(提出締め切り)

20141128日(金)午前10時(必着)